2007/01/10

CodeVからOpTaliX-LTへのインポート

CodeVもOpTaliXもレンズとか鏡とかを使った、光学系を設計するソフトだ。
CodeVというのはアメリカ製の業界最高峰のソフトで、使用料月額25万円。
強力な最適化機能を持っていて、組みレンズなどの設計に威力を発揮する。
ちなみに教育機関だと年の使用料が5万円と破格で、実に1/60の使用料になる。
ただしアカデミック版だとサポートは受けられない。

OpTaliXはドイツ製でPro版が1200.00ユーロ、LT版が40.00ユーロで、こっちは買いきりである。
LT版はPro版の機能制限版で、設計などの最適化が出来なかったり、光線の波動光学的な取り扱いが出来なかったりするが、価格としては1/30という破格の値段がついている。
なおCodeVとOpTaliXはコマンドが似通っており、OpTaliXの日本の代理店が非常に詳しいマニュアルを用意してくれているので、このマニュアルは非常に参考になる。

普段CodeVを使っているが、当然私物ではないので、自分のPCには入っていない。
自分が持っているPCに入っているのはOpTaliX-LTであるが、設計をしないならばこっちで十分だ。
ただし似通っているといっても、CodeVとOpTaliXは別物であるので、ファイル形式も異なる。
CodeVのファイル形式は.seqと.lenという形式で、前者がアスキー、後者がバイナリである。
最適化プログラムを.seqのアスキーで書いて、設計するレンズを.lenのバイナリで扱うと作業がスムーズなので、普段レンズはバイナリファイルにしているが、バイナリだとOpTaliXでインポートできない。
OpTaliXでインポート可能なのはアスキーのみである。

セーブするコマンドはバイナリだとSAV、アスキーだとWRLで、その後にファイル名を指定すればいい。
インポートしたデータについてOpTaliXで描画する際に、光線のみが描画され、レンズが描画されないことがあるが、このときはメニューバーの"MHT"というボタンを押せばいい。
これで普通に描画されるようになる。
OpTaliXでは描画したレンズの図をボタン1つでPNGやEPSに出来るのがいい。
CodeVでも画像を出力できるはずなのだが、WMFのみでGIFやPNGが見つからなかった。

余談だがCodeVの欠点の1つとして、CADデータにエクスポートしたとき、単位が勝手にフィートとインチに直されて出力されるというのがある。
つまり間隔3mmだと0.118...インチとして出力される。
これをCADに取り込んで再びmmで表示させようとすると、有効数字で丸められて、3mmに戻らない。
これは非常にいただけない仕様で、設計に移すときに混乱を来たす。
一方OpTaliX-LTでもCADにうまくエクスポートできない(押しても反応しない)が、機能制限項目でもなさそうなので、こちらもバグを抱えているのかもしれない。
エクスポート時にmmで出力してくれるなら、CADデータへのエクスポートにOpTaliX-LTが使えるかもしれない。

0 件のコメント: